アニメ「BLEACH 千年血戦篇」 第38話「FRIEND」感想
アニメ千年血戦篇 第38話、バズビー VS ハッシュヴァルト回の感想です。
どうしても最終回放送前に言っておきたいことだけを先に書いておいて残りは来年になってから書こうかと思ってたけど、何とか間に合った。
第38話「FRIEND」
残り話数的にこのエピソードを盛って2話分くらいは使うのかと思ったらほぼ原作通りの構成で綺麗に1話に収まっていたFRIEND回。
「相剋譚」の名を冠するクールの象徴的なエピソードだけあって、最初から最後まで作画も演出もクオリティの高い回だった……。
オープニング映像
リジェは鳥形態に変わらず。
もう2話しかないし、これ以上の変化はないかな。
過去
ユーゴーとバズの出会い
今回、原作と構成が変わってたのは631.の回想がアバンタイトルに来てたくらいか。
『何だよそのカオ!』って言われてるシーンのジト目ユーゴーかわいい。
原作を読んだ時は狩りをしてる時についたものだとしか思ってなかったユーゴーの左腕の傷、擦り傷とかじゃなくて痣なのか……。
犯人は叔父だとして、何故左腕だけなのかは……あまり具体的に考えても何にもならなそうだしやめておこう。
ブラック家の城を襲撃するユーハバッハたち
今回の一番大きな追加シーン。
「光の帝国」時代のユーハバッハの部下たちの武器が、アルゴラは2本の手斧、ザイドリッツは2丁拳銃と判明。
やはり再登場してくれた名前不明の女性滅却師はこのシーンでのみライフルの先端に刃が付いていたので、銃剣での近接戦闘もある程度いけるっぽいか。
母親なのか乳母なのか、バズビーの隣にいた女性が安全圏と思われた室内に居ながら頭を吹き飛ばされてるのがエグい。
バズ、目の前でこんなことがあったら復讐したくもなるわなぁ。
襲撃後
ハッシュヴァルトの剣はブラック家の城で拾ったものであったことが判明。
柄の窪みはハッシュヴァルトが加工したわけじゃなくて、元々は別のメダル?が嵌め込まれてたのか。
バズから貰ったボタンを埋め込んでただけじゃなく剣自体もブラック家のものだったとなると、それを使い続けた上でその剣でバズビーを殺してしまうという結末にまた新しい意味が……。
バズとユーゴーが森で焚き火をしているアニメオリジナルシーンは、バズとユーゴーの関係がこの辺りを期に「兄貴分と舎弟」から「友達」になっていったことが分かる丁寧な補完だった。
5年後
バズビーのクロスボウ型神聖弓が2丁になって威力も上がり、狩りの対象がウサギからイノシシにランクアップしていたのは成長の表し方として面白かった。
季節が巡っていく描写が入っていたのも一緒に力を磨いた時間の長さが感じられて良し。
「光の帝国」の紋章 (三芒星) → 星十字騎士団の紋章 (五芒星) で角が2本増えているのは原作通りなんだけど、この3本と5本が何を表しているのかは気になる。
ヒューベルトの声、絶対聞いたことあるぞと思ったら神谷浩史さんだった。合ってるなー。
例の女性滅却師
バズの『何ならそこの偉そうなアンタらでもいいぜ!』のシーンにもいたが台詞はなく、名前は判明せず。
名前すら頑なに明かさないのは既存キャラの血族とか、名前自体がネタバレになる系……?
今回で大して情報が増えなかったということは、第4クールで大きめの過去篇が入るのはほぼ確定と思っていいのか。
宗弦が「光の帝国」に居た時代の話はやってくれそうかなと思ってるけど1000年も前ではないと思うし、第2クールからこの子を登場させてたのが一体何の仕込みなのかますます気になる。
現在
バズビー VS ハッシュヴァルト:Aパート
初っ端からガチ作画のアクションシーンで、原作のアクションがまんま映像になってる……!!と感動。
ところどころ、会話中の口の動きも台詞ときっちりシンクロさせてるシーンがあって細部まで力が入ってるのが見て取れた。
個人的にバーナーフィンガー2の発動シーンが好き。
動きの綺麗な炎エフェクトと噴き出す勢いが感じられる効果音が合わさって格好良かった。
バーナーフィンガー3は平子たちに対して使うシーンがカットされたのでアニメでは初披露のはず。
原作でもどんな性質の技なのか詳しくは分かってなかったけど、地面を這い進む炎で相手を包んで攻撃、弾かれても相手を囲んで身動きを封じる、という感じか。
千手丸の「五綛解かば 焼け野原」の再現にもなってて良い追加演出だった。
バズビー VS ハッシュヴァルト:Bパート
右腕を切断されたバズビーが悲鳴を上げるのは原作にない描写で驚いたけど、バズビーの人間臭さとその激痛に堪えながらも最後まで全力で戦おうとする想いの強さがより感じられて良かった。
斬り飛ばされた腕がブーメランのように回転しながら飛んでいくのも「バーナーフィンガー4」の威力の高さの表現として原作の描写をベースにしつつ秀逸なアレンジ演出。
腕を斬られてもなお立ち上がってくるバズビーを見るハッシュヴァルトの姿が、「ここまでやったんだからもう向かってこないでくれ」と願いながら様子を伺っているように見えて絶妙。
炎の嵐のように吹き荒れる「バーニング・フル・フィンガーズ」、それが一太刀で破られる → カットが切り替わってハッシュヴァルトが剣を振る → バズビーの身体から血が噴き出してスローで倒れる、の流れは緩急の付け方が原作を読んでいた時の脳内再生映像を超えてきて完璧な映像化だった。
決着
バズビーの足元にできた血溜まりの作画がリアル。
『…お前に…敗けたら……もっと悔しいもんだと思ってたぜ』はもっと感情が籠もっているかと思ったら憑き物が落ちたような静かな言い方で、友達を認めて逝くことができて満足だったのが伝わってきた。
対照的に、そんな友を殺してしまったハッシュヴァルトは言葉にせずとも足取りのふらつき方から心情が察せられてやるせない。
最期に『『ユーゴー』』と呼ぶ声が重なるのはバズビーとバズの声優を分けたからこそできるグッと来る演出だった。
このアニメならサブタイトル表示で何かしら「END」を強調する演出は入れてくるんじゃないかと思っていたので、初見でもこれ以上なく分かりやすい「fri"end"」(endが赤文字) は見事に期待に応えてくれていて良かった。
エンディング クレジット
ザイドリッツ、ヒューベルト、アルゴラのフルネームが判明。
ヒューベルトのフルネーム格好良いな。
BLEACHの外国人キャラで名前が3つ以上に区切れるのって珍しい気がする。(パッと思い出せるのはドルドーニとネリエルくらい)
ユーグラムの叔父のファーストネームも「オイカル」と判明。
ドイツ語ではeuを[oi]と発音するのでEukalみたいなスペルだとしたらドイツっぽさある名前だな、くらいにしか思わなかったけど、ニコ動のコメントで「甥狩る」とか言われてて、そういう意図なんだとしたらなんちゅーネーミング……。笑っていいのやら悪いのやら。
次回予告
FRIEND回が1話に収められ、ハッシュヴァルトの巻頭歌も予告に使われたということで、バズビーとハッシュヴァルトが2人で予告を担当する回があるのではという予想は外れた形に。
一度は道を違えても最終的には友達同士に戻れる一護と雨竜には2人の詩があったのに対して、最後まで道を違えたままだったバズビーとハッシュヴァルトには無い、と……。
次回サブタイトルの「THE VISIBLE ANSWER」は原作では一護が雨竜と再会してようやくその真意を知れる回。
ここまで話が飛ぶとは思ってなかったけど、バズビーとハッシュヴァルトの関係に区切りが付いたところで一護と雨竜の話で〆るのは綺麗な構成だ。
ただ雨竜はアニオリで千手丸と恋次、あと一護 (回復したけど) を手に掛けてしまっているので、そこがどうフォローされるのかは気になる。
次話あらすじ (公式サイトより)
……一護、結局霊子中毒になってる!!
NEWSページの方に載ってる先行カットでは「魂を切り裂くもの」を構えてる雨竜に完聖体の翼が生えてるので、ここの一護 VS 雨竜も盛られるんだろうか。
雨竜の背景に映ってるのは第33話でハッシュヴァルトが見てた謎の門?
最後の2話でジェラルド戦とナックルヴァール戦がスタートして第4クールに引くというのは意外だった。
(一護たちを雨竜の元まで進ませるには夜一がナックルヴァールを引き受けるくだりはやらなきゃいけないのでナックルヴァール戦の方はともかく)
そうするとジェラルド戦とナックルヴァール戦は第4クールの前半のうちには決着することになるはずで、後半に石田家周りのオリジナル回が何話分か追加されることになるんだろうか。
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第38話の感想は以上。
次回はいよいよ相剋譚最終回!!
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