アニメ「BLEACH 千年血戦編」 第35話「DON'T CHASE A SHADOW」感想
アニメ千年血戦篇 第35話、京楽 VS リジェ回の感想。
先週忙しくて時間が取れなかったので1週間遅れの投稿になりました。第36話は視聴済み。
第35話「DON'T CHASE A SHADOW」
個人的にアニメで見たい千年血戦篇のバトルTOP3には入っていた京楽 VS リジェ戦がついに映像化。
全体的に期待以上に演出が冴えてて、ここまで待った甲斐のある話数だった。
アバンタイトル
護廷十三隊 霊王宮突入組本隊サイド
いつの間にか平子以外の「仮面の軍勢」組が不在に。
京楽の言い方だと今ここに居ないメンバーは全員やられたように聞こえるけど、原作ではひよ里たちはジェラルド戦に途中参戦してたので、やられたわけではなくて第33話の流れで別ルートに行っただけな気が。
ひよ里たちの霊圧が感じられない (霊圧を消して身を潜めてる?) のをやられたものと解釈したということだろうか。
京楽 VS リジェ 開戦
リジェに忍び寄る京楽の姿が黒背景に金色の主線のみで描かれて、「だるまさんがころんだ」がこんなお洒落になることある?というオリジナル演出。
霊覚のみで世界を見るとこんな感じ、という意図なのかな。
「ディアグラム」の銃身を斬り落とす時、原作にもあった本気の目をした京楽のカットがほんの一瞬だけ差し込まれてて、この一撃で命を取りに行こうとするゾッとするような凄みが感じられて良かった。
オープニング映像
前回のエンディング映像に続いてこちらでもサビ前でペルニダの正体が解禁。
BLEACHのオープニングでこういうのやるの珍しいな。
Aパート:京楽 VS リジェ
七緒
『戻る前に死んでたら 死体の胸毛を剃りますから』の七緒の横顔が原作通りの凛々しさで嬉しい。
「だるまさんがころんだ」のルール説明
「チョコラテ・イングレス」頂きました。
原作のこのシーンでは京楽の手元があまり映ってなくて気にしてなかったけど、アニメでは左手の斬魄刀だけ解放したままもう片方を鞘に収めてる状態が描かれてた。
花天と狂骨に分かれてるとはいえ、片方だけ解放とかできるんだ……。
花天だけ・狂骨だけを個別に解放する解号もあったりするのか?
平子『総隊長のお仕事や』
原作と少し順番を変えて、『護廷十三隊総隊長 京楽春水だよ』から平子たちの方に移って『隊士の命を背負って立つんが 総隊長のお仕事や』で京楽の方に戻ってくるという流れに。
京楽からぐっとカメラが引く演出と合わせて、総隊長としてリジェの相手を引き受けることを選んだ京楽の覚悟が際立っていて格好良かった。
影鬼 & 影送り
リジェが足元からの影鬼をジャンプで躱した後、空中にいるリジェを斜め上から映したカットでぐるっと視点を回転させる演出は映像ならではの躍動感があってテンション上がった。
(今回の「視点回り込み演出すき」のコーナー)
影送りの方は、京楽 (の残像) の胸に空いた穴から血が垂れて、その向こう側に影送りの京楽が現れる演出がお洒落。
原作のリジェの攻撃は「弾が命中した瞬間」が描かれてることが多くて穴空き状態は意外とそんなに描かれてないのに対して、アニメでは攻撃が貫通して穴が空いた状態が結構しっかり描写されるなと思ってたら、その穴空きも演出として使ってきて感心してしまう。
『どこまでもついてくる影法師が 怖くて仕方がなかったことを』は京楽の声にエコーが掛かってたり、強制的にルールに従わせる能力の恐ろしさが感じられる演出になっていて良かった。
『子供の遊びの怖いところは〜』
このシーンの「手を引かれる」イメージ映像への繋ぎ方も上手い。
「現実にある京楽の影」と一緒に「現実には存在しない子供たちの影」が描かれることによって、「知らぬ間に子供のルールに巻き込まれている」感が出てた。
「手を引いて」いた子供が花天だったのは原作でもそういう意図だったのか分からないけど、これも面白い。
言われてみれば子供の遊びを現実にする能力なんだから始解時の花天は子供な方が自然か。
花天 (こどものすがた)
自然か、とは言ったものの、斬月と野晒は卍解時に若返るのに対して花天狂骨は始解時の方が若いのは仕組み的にはどういうことなんだろう……?
頭を割られて子供の姿になったネリエルとか魂を取り込み続けないと赤子に戻ってしまうユーハバッハみたいに力を失うと若返るという例があるので (同じ現象かは不明にせよ)、普段は「死神の内」にある力を外界に出した状態であろう卍解時には「死神の内」にいる斬魄刀本体は若返る方がしっくりくるんだけど。
あと、始解時の花天が爪紅をしていて卍解時の花天はしていないのも気になる。
何か設定があるのか、前者はそういう演出だっただけなのか。
『だからもう斬られてるだろ?』
原作ではもっと静かなイメージのシーンだったけど、アニメでは『斬られてるだろ?』からディアグラムの銃身が切れるまでが原作よりも強調された演出に。
お互いが一旦立ち止まって話をしていたところから一触即発の戦いのさなかであることを思い出させられる緊迫感があって格好良かった。
銃身が切れる時のジャキンという効果音が気持ち良い。
リジェ開眼
思った以上にしっかりと、小気味よい「パカッ」が鳴った。(笑)
1回目・2回目の開眼についてはそのシーンに開眼描写が追加されたりはせず、回想で後から差し込まれるだけだったな。
思えば目が完聖体発動の起点になってるのって雨竜だけじゃなくてリジェもいたか。
サブタイトル表示
今回も洒落た演出とタイミング。
回の終わりにサブタイトルが出ることも多いから、今回これで終わりみたいな演出だなとも思ってしまった。(笑)
アイキャッチ
「リジェ・バロ」
「陛下の最高傑作」「最も神に近い男」と自分で言っちゃう傲慢さが面白かったのに、アイキャッチの説明ではナックルヴァールに責任がなすりつけられている。(笑)
余談
Bパート:一護 VS ナックルヴァール
原作ではジェラルド戦開始のシーンがあった位置に、差し替える形で一護 VS ナックルヴァールの新規シーンが追加。
……そんなに長いシーンでもないのに公式サイト掲載の先行カットの5分の2が一護とナックルヴァールだったの、配分おかしくない!?
卍解した京楽の霊圧を一護が感じ取るシーンで原作に合流しちゃったから、一護とナックルヴァールの出会い方が変わったのはそんなに深い意味はなかったな。
原作通りの順番でやると京楽の卍解の威圧感を演出したい場面に一護がナックルヴァールと遭遇するという別のイベントが挟まって流れが切れちゃう (漫画だと京楽卍解で次話に続くから一回流れが切れてもよかったけど、アニメではそうではないので) という都合?
一護とナックルヴァールの会話
一護が霊王宮修行のお陰で霊子中毒にならないというのは納得。
その上で「味付けを変えるだけ」だというナックルヴァールがどんなえげつないことをしてくるのかはちょっと楽しみ。
一護、反応からしてナックルヴァールの能力分かってないな……。
戦いの始まり方が原作と変わったので、ちょっと好きだった『オメーの好みなんか訊いてねえよ 答えろ』『答えないね 名前くらいなら答えてもいいぜ アスキン・ナックルヴァールだ』というやり取りが聞けなかったのは残念。
でも新規台詞の『何をゴチャゴチャ言ってんだ?』『何もゴチャゴチャ言っちゃいねえよ』はなんとなくカットされたやり取りに通じるユーモアがあって良かった。
その頃のグリムジョー
京楽卍解後のシーンにしれっと追加されてた「夜一に介抱されるグリムジョー」、初見時は何故か見逃してた。
Bパート:京楽 VS リジェ
花天狂骨枯松心中
ついにアニメで見られた京楽の卍解。
空間全体が舞台になるというイメージなのか、金屏風を模した背景で街並みにも日本画の波紋のような模様が現れる演出。
原作での空気が暗く重くなる演出とは対照的にも思える、想像してなかったアプローチをしてきて驚きはしたものの、こちらはこちらで原作とは違う良さがあって舌を巻いた。
演目の進行に合わせて和楽器の音が入ったり、二段目から三段目にかけてBGMが盛り上がっていったりと音楽による演出も良かった。
あとは『言ったろう 卍解ってやつさ』の後のカチャッと刀を裏返すところが好きだったり。
三段目 "断魚淵"
シリアスなシーンなのに、パタパタ羽ばたくリジェがやけにシュール。
斬魄刀異聞篇で花天役をやっていた藤村歩さんが休業中ということでCVが小清水亜美さんに変わってたけど、異聞篇を見たのが昔すぎて元の花天の声が思い出せないのでどれくらい変わってるのかは分からず。
次に旧アニメを見た時に聴き比べてみよう。
〆の段 "糸切鋏血染喉"
京楽 VS リジェ戦をアニメで見たかったのは何と言っても枯松心中の語りを大塚明夫さんの声で聴きたかったからというのが大きい。
アニメで「見たかった」バトルと言うとどれが一番かは悩むところだけど、「聞きたかった」のは間違いなくここ。
『せめてこの手で斬って捨てよう』の哀れむような静かなトーンも、『無様に絡む未練の糸を』『此にて大詰 〆の段』の「芝居」らしく抑揚を付けた言い方も貫禄があり、一番楽しみにしていた部分を脳内で思い描いていた以上の格好良さで聞けて感無量だった。
首斬りの線は黒だと思ってたけど、確かに羽織のピンク色とかリジェの翼の緑色の方が目立って黒は地味になっちゃいそうだし、カラーだと赤の方が映えるか。
日本画風のタッチで描かれた京楽、デフォルメされた顔がゆるくてちょっと可愛い。(笑)
決着?
リジェ復活までやるかと思いきや、意外なとこで終わったな!?
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第35話の感想は以上。
頑張って遅れを取り戻したかったけど、第36話の感想を明日の昼までに書き上げるのは流石に無理な気がする。
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