アニメ「BLEACH 千年血戦篇」 第26話「BLACK」感想
流石に11月には持ち越したくないなぁと思っていたはずが……ってもういいかこういうくだり。
筆が遅いことは否定できないものの、今回に関しては要素が多すぎて時間が掛かってしまったというところもあるのでどうかひとつ。
第2クール最終回2話連続放送の2話目、第26話の感想です。
原作既読のため、物語の感想よりもアニメで追加されたシーンや演出に関する感想がメインになります。
先の展開のネタバレが含まれますのでご注意ください。
第26話「BLACK」
第25話視聴後
第25話を見終えた後、続けて第26話の配信ページを開くと、あらすじに零番隊 VS 親衛隊の新しい対戦カードが。
元々第26話は和尚 VS ユーハバッハ戦で丸々一話使うと予想していて、和尚以外の零番隊4人の出番は第25話で終わりだと思っていたので、あらすじの時点で良い方向に予想を裏切られました。
「親衛隊との熾烈な戦いの中、零番隊は新たな一手を打つ決意を固める。」なる一文から何かとんでもないものを見せてくれそうな雰囲気を感じ取りつつ視聴を開始した記憶。(初視聴が1ヶ月前なので既に「思い出」になりつつある)
親衛隊復活
万物貫通
ユーハバッハの「聖別」により親衛隊が復活し、原作通りリジェの能力「万物貫通」で穴空きにされる王悦。
リジェの射撃音が通常弾の時とは変化しています。
王悦復活
リジェが自身の能力を説明している間に千手丸が目配せをし、察した天示郎が「金毘迦」を解放して敵の目を眩ませると、千手丸は負傷した王悦を背負って離脱。
穴の空いた箇所に綿のようなものを詰め、何事もなかったかのように肉体を修復してしまうという、Aパート序盤から早くもアニメオリジナル展開。
原作では王悦はここでのリジェの攻撃でダウンしたような描かれ方だったので、それをあっさり治して戦線に復帰させたのは結構インパクトがありました。
欠損した箇所を瞬時に治す技術というだけならマユリの補肉剤もありますし、どちらかというと治療の「速さ」よりも、「手段」が衣服の修繕の延長線上のようなやり方であることの方に超技術を感じます。
曳舟が「零番隊は治療や食という普通の行為を『霊王のスケール』で行なっている」と語っていたように、衣服を仕立てるための技術を衣服以外にも適用できるレベルに昇華している、みたいなイメージ。
零番隊 VS 親衛隊 第二幕
「5人で護廷十三隊全軍以上の俺らを〜」って自分で言うのは負けフラグでは!?と思いつつ、曳舟が再度生み出した産褥により空間が区切られ、零番隊4人と親衛隊4人がそれぞれ1対1に。
原作以外の媒体でも何だかんだで1対1になるといつものBLEACHという感じがしてちょっと嬉しくなります。
旧アニメの劇場版「地獄篇」で地獄の第2階層から第3階層に落ちた後とか。
千手丸 VS ジェラルド
身代わり人形
産褥が再構築されるや否やジェラルドが先制攻撃を繰り出したかと思えば、貫かれたのは身代わりの人形。
前回の傘といい、千手丸は専門である「衣服」の関連に限らず針と糸を活かした技を色々見せてくれて面白いです。
自分そっくりの人形を身代わりにするというと浦原の携帯型義骸を彷彿したりも。
転倒 → 拘束
頭上からの奇襲を受け止められた千手丸は、6本の腕でジェラルドを掴んで投げ倒し、糸で拘束。
拘束の方は糸を使って戦うキャラの技としては想像しやすい部類ですが、色々とテクニカルな戦い方をしている中で腕6本使っての投げ倒しだけ随分なパワープレイで笑いました。
「刺絡」
この後出る卍解の名前からして、ジェラルドとの会話中に出た「刺絡 (しがらみ)」が斬魄刀名でしょう。
ただ、前話での雨竜戦で針を2本持っているシーンがあったり、同じく前話で傘を編む時には腕が軸になっていたり、卍解発動時には針を持っておらず、かつ6本の腕が変形していたり……といった描写から、個人的には針ではなく腕の方が斬魄刀なのではと考えています。
『舐められたものだ』に対する『舐めればその舌、穴が空こうぞ』という返しがまたもお洒落。
霊王の心臓
拘束したジェラルドの心臓を針で一突きするも通用せず、一転ピンチに陥る千手丸。
ここでジェラルドが「霊王の心臓」であるという設定を踏まえた描写を先出ししてきました。
霊王の左腕が滅却師側へ渡った経緯については第24話のアバンタイトルで判明した一方、心臓についてはまだ不明点が多いので、第3〜4クールでの更なる補完を期待したいです。
ところで、殴り飛ばされた後の千手丸、なんか色っぽくないですか。
曳舟 VS ペルニダ
産褥による質量攻撃を主体とする曳舟と、「強制執行」により物質を折り畳んで小さく丸めてしまえるペルニダ。
4組の中で一番相性の悪い対戦カードと言えそうで、実際曳舟は攻撃を防がれ続け、痩せるまで霊圧を消費させられてしまっていました。
何故肉団子にされずに済んだのかが不思議なくらいです。
曳舟はしゃもじが斬魄刀であることは元々判明しており (Klub OutsideのQ&A 290.で明言)、4人の中では天示郎に次いで比較的斬魄刀に関する情報が出ている方なので、アニオリで始解が判明したらいいなと思っていましたが、今回しゃもじは種を飛ばすくらいにしか使っていませんでした。
産褥という大掛かりなものを用意していますし、そちらを使う方が斬魄刀より強いと言われればさもありなん。
そういえば曳舟のしゃもじと天示郎の「金毘迦」、リジェに穴を開けられたのにいつの間にか直ってましたね。
天示郎 VS ナックルヴァール
前話では出なかった「金毘迦」の解号がここで登場。
ナックルヴァールは前回天示郎に能力を知られている上、王悦戦で見せた「血の致死量を下げる」戦法が血の池地獄のせいで通じず、「毒入りボール」も温泉で防がれてしまうため、両者共に天示郎が有利という認識でした。
天示郎の『おめえは俺より足も遅え』という台詞の後にスローモーションで赤い雨の中に「毒入りボール」のエフェクトが見えるという演出が入り、その直後から天示郎の皮膚の一部が変色しているのを見るに、ナックルヴァールは無様に逃げ回るフリをしながら「血の池地獄」の雨に気付かれないように毒を混ぜていて、毒が効いてきた頃を見計らって反撃に出たという感じですかね。
天示郎が踏んだ水溜まりが不自然に緑色だったのは何なのか分かりませんが……。
王悦 VS リジェ
第24話で鞘伏の切れ味を体感しているリジェは、あらゆる物質をすり抜ける「"万物貫通"の真髄」を行使し攻撃を回避。
こちらも原作だともっと後で説明される要素を先出ししてきました。
能力の性質上リジェを殺すには「慢心している間に殺る」が最適解なのに今回王悦は既に警戒されていて、目を3回開かせてしまうと八鏡剣なしでは詰みになるという、中々に勝ちの見えない戦い……。
「あらゆるものを貫く攻撃」に対する攻略法として「射線上に撃てない相手 (ユーハバッハ) を置く」という発想、そしてリジェ自身が先程のシーンで説明していた通り貫通するのは「銃口からターゲットまで」(ターゲットより後ろには攻撃は届かない) であるためその戦法も通用しないというのは、原作を読んだ時には考えたことがなかったので新鮮に楽しめました。
結局撃ってもOKなのに王悦の意図に気付いた時にちゃんと驚いてしまうリジェ、こういうところが変に格好悪いのが彼らしいような気も。(笑)
零番隊の本気 (マジ)
零番隊4人の敗北と共に産褥が再度崩壊し万事休すかと思われるも、『まだ護廷一隊ほども力を出してないんだYo』とのたまう王悦。
その王悦の鼓舞により、倒れていた天示郎・曳舟・千手丸も再び立ち上がります。
基本はチャラ男然としている王悦がこの場面でリーダーシップを見せるところに和尚に次ぐ (と思われる) 零番隊としての歴の長さが伺えて格好良く、『滅却師に舐められたらお終いSa!!』と語気を荒げたり、『零番隊の本気 (マジ) を見せてやる』と声を低くして凄むのも鬼気迫るものがありました。
曳舟の斬魄刀
盛り上がるシーンの前に細かい話をしておくと、曳舟の斬魄刀はしゃもじの広い部分が小さくなって持ち手側が刀身になるんですね。
抜刀する瞬間が描かれなかったので、持ち手が鞘のようになっているのかどうかが分かりませんでしたが。
食べ物をすくう道具の持ち手側が刃になっているというのは奇しくも (?) リルトットの技名にもなっている「スパイフ」みたいだな、とかいうどうでもいい気付きを得ました。
零番隊4人の紋章
天示郎・曳舟・王悦が自害し、それぞれの命と繋がっていると思しきろうそくの火と3つの紋章が消えていきます。
この部屋は4人のうち誰かの離殿にあると不平等ですから、順当に考えれば和尚の離殿か大内裏にあるのでしょう。
どれが誰の紋章かを考えてみると、まず最後まで残っていた左の紋章が千手丸のもの。
基本的なモチーフは針と糸だとして、何となく鶴のようにも見えます。
機織り → 鶴の恩返しとかもモチーフに入っているのかもしれません。
上の紋章は刀と鳳凰の尻尾がモチーフに見えるので王悦 (離殿の名前が「鳳凰殿」) でしょう。
残りの2つ、右と下がよく分かってません。
パッと見た感じでは右は渦巻き → 温泉で天示郎、下が中華鍋と炒められる食材がモチーフで曳舟かなと思いました。
下はY字の部分によって2つの温泉が区切られている → 天示郎の紋章のようにも見えますが、その解釈だと右の紋章に曳舟っぽいモチーフを見出だせず……。
零番隊って東西南北に対応した肩書きがあったな、と思って13 BLADEs.を確認してみたところ (第24話でも名乗ってましたが)、千手丸が北方神将で王悦が西方神将でした。
左の紋章が北 (千手丸)、上の紋章が西 (王悦) となるにはこの紋章全体を右に90度回転させて左右反転させる必要があるので、紋章の配置は東西南北の肩書きとは関係なさそう?
(ちなみに、上記の法則に当てはめるなら、右 (南) が曳舟、下 (東) が天示郎となります)
どうでもいい気付きその2:
4つ揃った状態の紋章、仮面ライダーOOOの胸部装甲 (オーラングサークル) に描かれてそう感が凄い。
一人残った千手丸
閑話休題。
千手丸によって明かされた零番隊の「互いに互いの強過ぎる力を封じ合っていて」「3人の命を引き換えにすることで初めて真の力を発揮できる」という設定が少年漫画的格好良さの塊すぎます。
4人は何故卍解せずに戦っていたのか?に対する理由付けとしてこれを出してくるのが最高にBLEACH。
中学生の頃の僕はBLEACHのこのセンスに衝撃を受けて好きになったのだったなと思い出させられると同時に、大人になった今またこのセンスで思いっきりブン殴られることができてファンとして感無量でした。
『我等が力は袖振るだけで 三界天地を震えさす』から始まる語りも秀逸。
状況が違えば千手丸以外の3人の誰かがこの説明をする可能性もあったのでしょうが、千手丸の場合は古風な語り口が現代の口語体からかけ離れているためか、覆しようのない絶対的なルールを上から一方的に突きつけてくるようなただならぬ雰囲気が出ていて、そういう意味でメタ的にも納得の人選です。
語りのリズムも良いので、何度か見ているうちに『我等が力は袖振るだけで〜』から『死出六色浮文機』までの千手丸の台詞を全部覚えてしまったのは自分だけではないはず。
卍解千手丸 VS 親衛隊
まさかの卍解
千手丸、まさかの卍解。
第24話の感想記事の最後の方で天示郎の卍解が出たらいいなと書きはしましたが、あれは僕の頭で思いつく最大限のファンサービスが「アニオリで誰かの卍解が出る」だったからであって、いちファンの他愛ない妄想として書いてみただけのつもりだったんですよ。
(零番隊の戦闘シーンがこんなに増えるとも思ってませんでしたし)
天示郎を指定したのは、万が一有り得るとしても、原作で始解すら披露していない曳舟・千手丸・王悦がアニオリで急に卍解まで出してくれるビジョンが浮かばなかったからで。
配信で視聴したので第25話の次回予告担当が千手丸だったのを見て卍解の可能性が脳裏を全くよぎらなかったわけではないとはいえ、千手丸の『心せよ』という台詞の後、背景が暗くなって鳥居 (機織り機の一部) が現れてもまだ信じられず、はっきり『卍解』と聞こえてようやく、「本当に卍解出た……こんなことあるんだ……」とじわじわ実感できてきたほどでした。
改めて、「卍解 <ばんかい>」というたった4文字の言葉を読者・視聴者にこれほど力ある言葉として認識させているのって凄いことだと思います。
今回に関しては盛り上がるを通り越して半分放心状態だったので、一瞬映り込んだやたら主張の強いTシャツを着たヒゲダルマが中和してくれなければ盛り上がりの致死量をオーバーしてしまっていたかもしれません。
卍解『娑闥迦羅骸刺絡辻』
「娑闥迦羅骸刺絡辻」、語感の良さは勿論のことおどろおどろしさのある響きで、字面を見だけでも「これまでに登場した卍解とは格が違う」ことが伝わるネーミングは流石と言う他ありません。
機織り機のような巨大構造物が構築されていくCG演出も一段と気合が入っていて圧倒されます。
作画コストの問題なのか、設定上は存在するらしい千手丸の背中の機械 (ブレソルの画集に設定画が載ってるやつ) がアニメではオミットされているのが、ここへ来て少し惜しまれる感。
「袖振るだけで三界天地を震えさす」が誇張でなく、本当に瀞霊廷はおろか現世にまで霊圧の振動が伝わってしまうという凄絶さで、原作ではやや疑問だった (そして先程「負けフラグでは?」とか言っていた) 「護廷十三隊全軍以上」という触れ込みが急激に真実味を帯びてきました。
「一綛解かば 万朶の目」(VS リジェ)
音で聞いて「ひとかせ」の「かせ」は「枷」かと思いきや、字幕によると表記は「綛」。
紡いだ糸を巻き取る道具のことで、これを使って一定量の糸を巻き取ったものを1綛、2綛と数えるらしいです。
ついでに、「万朶」は無数の花 (の枝) のことだそう。
「朶」がつく熟語、「耳朶」(耳たぶの意) 以外で初めて見ました。
リジェは万華鏡のように鏡に囲まれた空間で「万物貫通」の能力を使用し、自身の攻撃を反射されて蜂の巣に。
京楽の卍解の一段目「躊躇瑕分合」で傷を返されたり、京楽&七緒戦で「神剣・八鏡剣」により力を跳ね返されて致命打を負うという、この後の展開を示唆するようなやられ方です。
『見つめ返せば目も潰れよう』という文言からすると、この空間ではすり抜けの能力 (「両目を開いている間」しか使えない) も封じられるのかもしれません。
「二綛解かば 刃金のよろい」(VS ナックルヴァール)
ナックルヴァールは棘だらけの人型の金属板に押し潰されるという「鉄の処女」のような最期。
こういう純粋な物理トラップなら物質の過剰摂取による死ではないので致死量とか関係なく殺せるということなんでしょうか。
これは浦原戦での決着時の攻撃 (グリムジョーによる心臓ぶち抜き) とはあまり関係ないような。
強いて共通点を上げるなら「初めて戦う相手からの物理攻撃」というくらい?
「三綛解かば 黒砂の腸 (はらわた)」(VS ペルニダ)
ペルニダは神経を張り巡らせたところで反物が黒い砂状に分解。
蟻地獄のように飲み込まれていき、這い上がろうと神経を伸ばしても空中を漂う砂を団子状に丸めるだけで抵抗にならないといった具合でした。
『手繰るその手が 命取り』という文言から、反物が砂状に分解したのは最初に神経を伸ばしてしまったのが原因?
神経を伸ばした結果自滅する → マユリ戦のラストでネムの強制細胞分裂器官を取り込んで自滅、「対象が細かすぎて神経を繋いでも意味を成さず」「飲み込まれる」→ 魔胎伏印症体から生まれた7万層の神経を持つ金色疋殺地蔵、とやはり先の展開を彷彿させます。
「四綛解かば 凍てつく褥」(VS ジェラルド)
浦原の「褥返し」と京楽の「慚愧の褥」に続く3つ目の「褥」技。(何そのカテゴリ)
効果は「反物に絡みつかれたところから身体が凍って凍死」。
ジェラルドが日番谷の「四界氷結」による凍結を脱した時に言っていた「"神の戦士"であるゆえにこの世の元素には囚われない」という理屈を信じていいのであれば、「神の権能」発動前であれば凍結でも殺せるということになるのか。
「傷を負ったものを神の尺度に交換する」のなら、傷を負わせずに殺すというのは理に適ってはいます。
「五綛解かば 焼け野原」(VS ハッシュヴァルト)
ハッシュヴァルトと炎といえば、後々のバズビーとの戦いが思い起こされます。
剣による攻撃も通じない、自分が負った傷を返すこともできない炎の人影が相手だと分が悪そうではありますが、千手丸の卍解によってハッシュヴァルトに傷を付けることは「千手丸の幸運」とはみなされないんでしょうか。
「六綛解かば 闇夜の星よ」(VS 雨竜)
雨竜だけ何が起きているのか見た目に分かりづらいタイプの攻撃。
「闇夜の星」が滅却師十字で、それに何かを吸い取られているように見えることから、聖別を再現して殺す技……?
第3クール予告PVを見たところ、雨竜はこの技を受けても死んでいない様子。
これは雨竜が過去の聖別で死ななかった理由と関係していそうなので、大人しく第3クール以降での石田家周りの補完を待ちます。
「死出六色浮文機」
機織り機のパーツがギロチンの如くガシャンと下り、殺した敵を反物の柄として織り込んでしまうという幕引き。
敵の数に応じて「○色」の数字も変わるのかが気になってしまいます。
曳舟の『千の手を持つあんたなら〜』という発言をシンプルに受け取ると、この卍解は1000通り (もしくは、「千の手」は比喩で実際にはそれ以上) の殺し方を備えているということになります。
やっていることは「異なる能力を持った敵それぞれに対して最も効果のある攻撃をする」のようなので、戦闘中の敵のデータを分析して初めてメタを張れる魔胎伏印症体の上位互換と言えそうです。
千手丸が一護たちには採寸をして個々人に合った死覇装を仕立てていたように、「個々の敵に合った死に方を仕立てる」というイメージなのかもしれません。
プチ考察:それぞれの技が今後の展開の示唆になっていることについて
霊王にはユーハバッハと同じく未来を視る力があり、零番隊のメンバーはその霊王の力の影響を受けています。(髪や骨を王鍵化するなど)
「死出六色浮文機」が戦ったことのない敵に対しても効果的な攻撃を出していたり、それぞれの攻撃が今後の展開の示唆のようになっていたのは、霊王の未来視の力が卍解の能力に部分的に反映されていて、敵の弱点や将来の死因などの情報を未来から取ってきているからなのではないかと考えましたが、どうでしょう?
和尚 VS ユーハバッハ
前半戦
原作にあったユーハバッハの無名の技 (足元から立ち上らせた霊子を槍状にして前方に射出する) を和尚が白刃取りのように受け止めるシーンと技の説明台詞などがカットされていた程度で、大筋は原作通り。
和尚がユーハバッハを煽るときの表情と演技がどれも生き生きとしていたのと、『まあ 死んでしまえば面目も糞もないか!』と空中の和尚がユーハバッハに向かって突撃しながら百歩欄干を撃つ辺りが滑らかに動いていて好きでした。
百歩欄干は旧アニメだと青白いカラーリングだったのが黄色になってましたね。
公式サイトのインタビューでシリーズ構成の平松さんが「鬼道を繰り出す場面で詠唱を付け加えたり、」と仰っていたので百歩欄干に詠唱が付くのか……?とか思っていましたがそんなことはありませんでした。謎。
「外殻静血装」
アニメだと前回にあった「ユーハバッハの『大聖弓』で和尚が背中にかすり傷を負う」シーンについて、隊首羽織の上に血が垂れるのはおかしい → 和尚は外見を死神っぽく見せているだけで本質的には一般的な死神とは違う存在なのでは?という話をTwitterかどこかで見かけて、そういう考察があることを知りました。
言われてみれば、外殻静血装で身体を乗っ取られかけた時に血管の膨らみが羽織の上に浮かんでるのも不自然ですよね……。
「簒奪聖壇」
「簒奪聖壇」で「黒」の力を奪われた和尚が白ひげになってしまうというシーンが追加。
死覇装も脱色されていました。
完全に新規のシーンかと思いきや原作でも「簒奪聖壇」で力を吸われている小さいコマで白ひげになっているので、連載時から構想はあったけどページ数の都合でカットしたシーンだったのかもしれません。
決着?
ここで終わり!?
いや、てっきり不転太殺陵が今回の見せ場になるものかと……。
和尚 VS ユーハバッハ戦も悪くはなかった筈なのですが、千手丸の卍解という大サプライズがあったのでそちらに喰われてしまった感。
最後、和尚が足が振り下ろして下駄で木製の床を叩くカッという小気味よい音が鳴り響く → 巨大な足が参道の床を踏み抜く、という二段構えの演出になっていたのは格好良かったです。
死神図鑑
アニメは原作よりもシリアス成分強めに演出する方針ということで、第1クールの頃からギャグシーンのカットが多いのは寂しく思いつつも納得はしていたので、クール最終回のみの特別サービスという形で死神図鑑を復活させてくれたのは予想外でした。
ファンサービスが手厚い。
第3クール予告PV
雨竜が千手丸の卍解を破ろうとしているらしき場面が映っています。
原作のストーリーに合流させるなら零番隊の敗北は既定路線であるにせよ、これだけ活躍を見せた後なら4人の株もそれほど下がりませんね。
京楽の簪が映っていたことから、京楽&七緒 VS リジェ戦が決着する72巻までは進む模様。
しかし、ここまで1クールあたり単行本6〜7巻ペースで進めていたのに残り2クールに対して単行本ストックが7巻しかないという状況なので、あと2クールで一体何をするつもりなのかがいよいよ読めません。
第2クールの時は予告PVの時点で平子が卍解しそうな雰囲気を出していましたが、今回はそういう匂わせもありませんでしたし。
(飽くまで「千年血戦篇」と銘打っているので、小説や獄頤鳴鳴篇のアニメ化はしないと考えています)
具体的な情報が出るのが今から待ち遠しいです。
――――――――――
第26話の感想は以上です。
1クール分、時間は掛かったけどなんとかやり切った……。
過去の記事で自分的に表現がしっくり来てない部分とかがあればこれからもちょいちょい修正するかもしれませんが、これで一区切り。
第3クールは早くても来年4月からになると思うので、それまで頑張ってサイト本館の方の作業を進めたいと思います。
やりたいことが多い! 忙しい!
もしかしたら第2クールのBDが出た辺りで何か記事を書く、かも。
(2022/11/07:細部を修正)
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